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Column金属はどうやってわたし達のもとに届く?6つの工程を解説

金属はどうやってわたし達のもとに届く?6つの工程を解説

私たちの暮らしに欠かせない金属。その金属はどこで作られ、どのようにして私たちの手元に届くのでしょうか。

金属の元は鉱石という石の中に存在しています。鉱石から金属を抽出し、不純物を取り除くことで金属が作られるのです。

こちらの記事では、金属が出来上がるまでの6つの工程と、金属の生産における課題について解説します。

エコ・マテリアルでは金属スクラップに関する動画をYouTubeで配信しています。

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金属ができるまでの6工程

鉱石が金属となって私たちの手元に届くまでには、おおよそ6つの工程があります。

以下ではそれぞれの工程を解説します。

1.鉱山を探す

鉱石を採掘するには、まず鉱山を探さなければなりません。

金属や石油などが集まった場所を「鉱床」と言います。

金属の原材料である鉱石を得るために、鉱床が集まっている場所を特定します。

鉱床の探査方法には、地表の岩石や土に金属が含まれているか調べる、地中に電流や振動を与えて調査する、などの方法があります。鉱床があると見込まれた場所では、試験的に数m掘ってボーリング調査を行ないます。

こうした調査を重ねた上で、鉱石の採掘が開始されます。

2.鉱石を採掘する

鉱石の採掘方法は、以下の2つがあります。

  • ●露天掘り
  • ●坑内掘り

露天掘り

露天掘りとは、地表から採掘を進めていく方法のこと。

鉱山をダイナマイトで爆破し、瓦礫を集めて運ぶ映像をテレビで見たことがある方もいるのではないでしょうか。露天掘りは火薬や削岩機などを使い、地上から徐々に鉱石を掘り進めていく方法です。

坑内掘り

坑内掘りは、トンネルを掘って鉱石を採掘する方法のこと。

地表を削り取っていく露天掘りに対して、坑内掘りは深くトンネルを堀った後、地中深くに存在する鉱石を採掘します。地下深くでの作業になるため、危険を伴うこともあります。

露天・坑内掘りによって採掘された鉱石はトラックで選鉱場へ運ばれていきます。

3.選鉱する

選鉱とは、鉱石を金属と不純物を分けることをいいます。

回収した鉱石は、まずクラッシャーと呼ばれる機械で砕きます。

砕いた鉱石は大きさごとに分け、粉砕します。その後は水溶液と混ぜる浮遊選鉱、磁石を使用した磁力選鉱など、金属の特性に合わせた方法で選鉱を行ないます。

選鉱によって不純物を取り除き、純度の高い状態になった鉱石は「精鉱」と呼ばれます。

4.製錬・精練する

精鉱は製錬・精錬し、より純度の高い金属へと加工されます。

製錬は鉱石から金属を取り出すこと、精練はその金属の純度を上げる加工のことを指しています。

鉄や金など種類によって、製錬方法はさまざまです。

銅の場合は、まず自溶炉と呼ばれる炉の中で鉱石を溶かします。熱風によって溶けた銅の精鉱から鉱さいと呼ばれる不純物を除去し、より純度を高くするため転炉に入れ替えられます。

転炉では残っていた硫黄や鉄を除去し、純度を99%まで高めます。

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5.鋳造する

製錬・精練が終わると次は鋳造です。溶けた状態の金属を型に流し込み、インゴットにします。

さらにインゴットは圧延機にかけて半製品に加工、検査した後、製品化されます。

6.製品化して出荷する

半製品は車や建材などの製品になり出荷されます。

車の場合は、ボディの材料となる鉄板をプレス加工でドアやボンネットを作り、溶接・塗装・組み立てを行なった後検査を行ない店舗に届けられます。

以上のように、金属は多くの工程を経てわたち達の手元に届けられているのです。

金属の生産における課題

金属はわたし達の暮らしに欠かせないものですが、鉱石の採掘が環境や人の生活に悪影響を与えていることもまた事実です。

以下では金属の生産における2つの課題を解説します。

紛争鉱物の問題

紛争の資金源になっている鉱物を「紛争鉱物」といいます。

コンゴ民主共和国は、タンタルやタングステン、コバルトといったレアメタルの産地です。

地下での採掘作業は危険を伴い、転落事故も発生していますが、生活のために多くの人が手掘りで鉱石の採掘を行なっています。

レアメタルによる収入は人々の貴重な生活費となっていますが、紛争の資金源にもなっています。

武装勢力は鉱山の周辺を実効支配し、採掘されるレアメタルから利益を得て、紛争を行なっているのです。

鉱山での働き手を確保するため、兵士が住民に暴力を振るうこともあります。

コンゴ民主共和国では国民の70%が農業に従事しており、重要な産業となっていますが、暴力による支配を行ない、収入を鉱山労働に頼らざるを得ない状況を作り出しているのです。

こうした状況を改善するため、サプライチェーンの正常化を図る取り組みが行なわれています。

紛争鉱物ではない鉱石には「紛争フリータグ」が付けられ、紛争フリータグのみを扱う製錬所を認定する制度が設けられました。

ただし鉱物フリータグが付けられた鉱石の中にも紛争鉱物が混ざる事態も起きており、問題解決にはまだ長い時間がかかりそうです。

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環境破壊

鉱石の採掘は森林を伐採し、地面を削り取るため、動植物の生態に悪影響を与えます。

国際金属・鉱業評議会(ICMM)や環境省、経団連からは、生物多様性に係るガイドラインや手引きが発行されています。一方で、鉱山開発によって住処を失った人や生き物がいるのです。

また鉱石から金属を抽出する際に、有害物質が発生することや多くのエネルギーを消費することも課題となっています。

放射能による汚染

レアアースを製錬する過程では、トリウムやウランなどの放射性物質が発生します。放射性物質は厳重に取り扱う必要がありますが、ずさんな管理によって周辺住民に健康被害が出ています。

マレーシアのブキメラ村や中国のダラハイ村では、周辺でのレアアース採掘によって排出された汚染物質の管理が、適切に行なわれていませんでした。

流出した放射性物質の影響で、ブキメラ村では異常出産がマレーシア平均の3倍以上、子どものガンや白血病の発症率は40倍以上にも増加しています。

またダラハイ村では、地下水を飲んだ住民や草を食べた家畜の歯が黒く変色し、抜け落ちる現象が起きています。

このようにレアアースの採掘によって公害が発生し、人や動物が健康被害を受けていることがあるのです。

二酸化炭素の放出

金属の生産過程では大量の二酸化炭素を排出する問題もあります。

高温にして金属を抽出する工程の中で、大量の二酸化炭素が排出されているのです。

そこで二酸化炭素の排出量を減らすため「水素活用還元プロセス技術」の開発が進んでいます。

水素活用還元プロセスとは、二酸化炭素の排出量を削減するため、工程の中で石炭を使用していた部分を水素で代用する技術のこと。

鉄の製造では石炭を使用しますが、燃焼や、石炭の炭素と鉄鉱石の酸素が結び付く過程で二酸化炭素が発生します。

この製鉄プロセスの中に水素を取り入れることで、二酸化炭素の排出量を減らす研究が進められています。

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【まとめ】金属は多くの人の手によって作られる

金属ができるまでの工程と、金属の生産における課題について解説しました。

金属がわたし達の手元に届くまでの流れまとめ

  1. 1.鉱山を探す
  2. 2.採掘する
  3. 3.選鉱する
  4. 4.製錬・精練する
  5. 5.鋳造する
  6. 6.製品化する

金属の生産における課題まとめ

  • ●鉱石を収入源とする紛争問題がある
  • ●鉱石の採掘や金属の製造工程で環境破壊が起こっている

金属は暮らしに欠かせない素材で、生活を便利にしてくれるものです。

一方で、金属の採掘によって生きる場所を失ってしまう人や動物もいます。

モノをただ使うだけでなく、どのような背景や課題があるのか考えることが、持続可能な社会の実現に近づくのではないでしょうか。

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