【金属スクラップのその後】乾式精錬とは
皆様、こんにちわ。株式会社エコマテリアルです。
今回は当社で行っている「乾式精錬」についてお話していきます。
突然ですが金属スクラップを売った後の行き先を皆さん知っていますか?
金属スクラップを回収した後、リサイクルをするものが大多数を占めます。
実は様々な方法でリサイクルをしています。
今回はその中の一つ、乾式精錬についてお話していきます。
この乾式精錬について、まったくわからない人もいれば、なんとなくわかるよ!って人、名称だけは聞いたことあるな・・・
全ての皆様にわかりやすく簡単に解説していこうと思います。
今回の記事をご覧になっていただくことで、リサイクルについての知識を高められると思います。
それでは行ってみましょう。
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乾式試練とは
まず初めに「乾式精錬」とは何でしょうか。
そもそも乾式精錬という言葉を聞いたときに二つの単語が組あわっさているようなイメージを
私は最初に持ちました。
「乾式」という手法で「精錬」をするこのかなぁなんて・・・
それではそれぞれ見ていきましょう。
順番が前後してしてしまいますがまずは
「精錬」について
精錬とは不純物 の多い 金属 から 純度 の高い金属を取り出す過程のことです。
「乾式」について
液体を用いらずにする方式とされています。
ここで比較されるのが湿式という手法ですが乾式とは反対に液体を用いる手法になります。
乾式精錬と湿式精錬の違いは単純に水を使うか使わないかという違いですね!
湿式についてはまたの機会に解説していきます。
ここまでの話をまとめると「乾式精錬」とは
液体を用いらずに不純物の多い金属から純度の高い金属を取り出す工程のことになります。
すごくわかりやすい表現になりましたね。
ここで気になるのが「液体を用いらずに」ということになりますが、
じゃあどんな方法なんですか?ということですよね。
それでは、具体的な手順について見ていきましょう。
乾式精錬の手順
乾式精錬は使用済みの金型や不要になったスクラップを炉にいれて
500程度の熱をかけてドロドロに溶かします。
水(液体)を用いらずに火を使うわけですね。
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ドロドロになった金属を柄杓やポンプを使い取り出して型に入れていきます。
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液体になった金属を型に入れたら冷却を行います。
空冷で1時間ほど冷却し、固まったことを確認後、金型から金属を取り出します。
インゴットの完成です。
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※インゴットとは・・金属を精製して一塊としたもの
そして、このインゴットをお客様に納めるのです。
皆様がイメージしやすいもので近いと言えばチョコですね!!
固形のチョコを購入しお湯で溶かし、好きな型枠に流し入れて冷蔵庫で固めて完成!
まさにすべて同じ工程と言えます。
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大きさもお客様の要望によって出荷
お客様にインゴットして納めることになりますが
指定の大きさでのインゴットとして納めることが出来ます。
大きさもご要望に沿った形で納めることが可能です。
当社エコマテリアルではインゴットケースも大小用意がありますので
お気軽にご相談下さいませ。
【亜鉛インゴット】
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【インゴット―ケースの比較画像】
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純度によって売却値が違う!?
皆さん、金属を溶かして精製されるインゴットは純度が違うことをご存じでしょうか。
規格はそれぞれあるのですが今回は再生亜鉛についての規格から売却値の説明していきます。
金属は様々な種類がありますが純度によって金属の価値も決まってきます。
例えば亜鉛は○○円、ニッケルは○○円と言われることが多いですが
実はその純度や配合比によって単価も違うのです。
亜鉛90%でその他の金属が10%程度で構成されている金属があるとします。
これは一般的には亜鉛と言われてしまいますが正確には亜鉛を含んでいる合金となります。
例えば亜鉛が100円だとすると残りの10%はほかの金属になりますので価値は90円ですよね。
また混ざりものが入っていたりすると分解が難しいためより価値が落ちてしまうこともあります。
純度100%の亜鉛が欲しいのに中に混ざりもの10%も入っていたら違う!!となりますよね。
このようなことを防ぐ為、混ざりものが何%~何%からは〇〇種といった形で分類されています。
要するにグレードがあります。グレードが高ければより亜鉛の純度が高いと言っていいでしょう。
基本的にはグレードが高い方が高値で取引されます。
つまり、売却値という観点では
純度が高い金属の方が価値が高い、つまり売却値が高くなる傾向にあります。
ただし、純度が低くグレードが低いものは価値が下がるのかといったとこですがそうではありません。
グレードの価値は人それぞれ!?
使用用途によっては純度が低いものの方が価値を見出せることもあります。
正確には純度が低くても混ざあわせた金属によってより性能を発揮し付加価値をつけられるのです。
例えば亜鉛の中に銅やアルミを混入させることがあります。
これはほかの性質を付与するためにあえて混ぜているのです。
そこには硬さを求めるためにA金属を混ぜる。
加工のしやすさを求めてB金属を混ぜるといったようにします。
今までの話だと一見価値が下がってしまうように思われますが
使用用途によって性能を求めている人たちは
混ざりものがしてある合金の方が価値が高くなるといったことになります。
例えば金型を製作しているとことではすぐかけてしまったりしたら大変ですよね。
こんな時に異種金属を混ぜ、硬さを出すのです。
そういった方々は純度が高い金属よりより硬さをもった金属の方が使い勝手が良いわけです。
我々が取り扱う再生亜鉛では主に金属加工を行っている事業者で出たスクラップをお預かりし、精錬を行うことで再生インゴットとして生成するわけですが
当社ではお客様が持ち込み頂いたもののをそのまま溶かしてインゴットにしてお返しさせて頂くことも可能になります。
また、スクラップのまま売却することも出来ます。
再生インゴットをまた自社で再利用もしくはそのまま売却という選択も出来ます。
金属を再利用したいならエコマテリアルへ
皆さんいかがでしたでしょうか。今回は乾式精錬についてお話していきました。
乾式精錬とはどういった製造工法なのかお分かりいただけたいと思います。
「スクラップを再利用したいけどどこに話をしていいかわからない・・」
「安いインゴッドで製品を作りたいけど話を聞いてもらいたい・・」
「国内工場で精錬まで行っているところがあれば・・」
このページを見ている人の中にはそんなお悩みをお持ちの方もいると思います。
そんな際は是非『株式会社エコマテリアル』にお問い合わせいただければ
お客様のご要望に沿ってご提案させて頂きます。
また、些細な質問やこんな材質のモノやこんな形状なんだけど、こうにしたいんだというご要望もお気軽にご相談くださいませ。