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Column【レアメタル】コバルトの基礎

【レアメタル】コバルトの基礎

こんにちは!株式会社エコマテリアルです。

今回はレアメタルの一種、コバルトについて説明していきたいと思います。

このコラムに辿り着いた方はもしかしたらご存じの内容もあるかもしれませんが

復習や確認も兼ねてぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

コバルトとは

コバルトとは1733年G.プラントによって発見された貴金属です。

原子番号27の元素で、元素記号では「Co」と表記されます。

コバルトの語源はドイツ語で「地の妖精」を意味しています。

昔から冶金が難しく、妖精が困らせるために作った金属ということで名付けられたそうです。

見た目は銀白色の金属で、元素周期表では第9族の元素なので遷移元素に分類されます。

鉄よりも酸化されにくく、酸にも塩基にも強いのが特徴です。

産出量が限られるレアメタルですが、

その性質を利用して様々な合金の添加物として使用されています。

コバルト単体では使われず、金属の耐食・耐熱・耐磨耗性を高める添加物として利用されます。

コバルトはなかなか供給が安定しない上に

最近ではスマホや自動車のバッテリーでも需要が増えているので、

原料価格が高騰しており、国際相場はこの数年間で約3倍というデータが出ています。

コバルトの産出地域は偏っており、コバルトの50%以上が

アフリカに位置している「コンゴ共和国」という一つの国で生産されています。

コンゴ共和国の他には、中国、カナダ、ロシアなどが産出国として挙げられますが、

産出量はいずれもそれほど多くないのが現状です。

コバルトの特徴

大きく3点あげられます。

・展性・延性

コバルトは材料の延ばしやすさのことを表す、「延性」と

平面に広げられる性質を表す「展性」に優れています。

また、非常に強い磁性があることも特徴としてあげることができます。

・色

コバルトは様々な色を出すことができます。

よく耳にすることの多いコバルトブルーは鮮やかな青色が特徴ですが、

黄色緑色などの色も出せることが特徴です。

・酸に溶ける

コバルトは塩酸や硫酸には溶けにくいですが、希硫酸には水素を発生して溶けます。

しかし、濃硝酸には不動態をつくるため溶けません。

・酸化する

コバルトは空気中に放置しておくと酸化し、少し錆が発生します。

粉状のコバルトは空気中で熱すると酸化します。

コバルトの用途

・合金

コバルトは合金としてよく利用されています。

コバルトの主な合金には、高速度鋼・KS磁石鋼・硬質合金などがあります。

硬質合金は、コバルトにクロムやタングステンなどの金属を加えたもので非常に硬いとされており、

ダイヤモンドのような硬さを持ちます。

また、コバルトは陶磁器・エナメル・ガラスなどの着色剤や、ホーロー鉄器の上塗りとして使われることもあります。

・リチウムイオン電池

リチウムイオン電池の電極の材料には「コバルト酸リチウム」が使用されています。

しかし、コバルトの埋蔵量の多いコンゴ共和国では子供が採掘を行なっていることが社会問題化したため、

最近ではコバルトを必要としない電池の開発が行われており、需要が減少する可能性があるとされています。

・顔料

コバルトは耐光性、耐候性、耐酸性、対アルカリ性のいずれにも優れているため、顔料として取り扱われています。

・メッキ

コバルトはメッキとしても利用されます。

単体での利用もありますが合金メッキとして多く利用されています。

中でも錫コバルト合金メッキはクロムメッキと色調が類似していることもあり

クロムメッキの代替としてよく利用されます。

最近ではコバルトメッキの耐食性や耐摩擦性が注目されており、

燃料電池としてコバルトメッキが採用されています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はレアメタルの一つ、コバルトについて説明してきました。

レアメタルという名前から勝手にあまり身近なところでは

使用されていないのかと感じていましたが

生活をしっかり支えている金属の一つであることがわかりました。

エコマテリアルではレアメタルの買取を行っております。

未使用品・使用済みは問いません。

歪みや変形などがある製品でも引取が可能となっております。

回収した貴金属は再生することが可能で限りある資源を無駄にはしません。

まずはお気軽にお問い合わせください。

今後も様々なレアメタルについてのコラムを更新していきたいと思いますので

是非次回も楽しみにしていてください!