【レアメタル】モリブデンって何??金属の特徴や買取価格も!!
皆様、こんにちは株式会社エコマテリアルです。
今回のコラムはレアメタルの一種であるモリブデンについて解説していきたいと思います。
弊社でも買取を行っている金属のモリブデン。
スクラップ買取業者の目線から見たモリブデンについてわかりやすく解説していきます。
初めて聞いた、なんとなく聞いたことあるよって人もモリブデンについて知っていきましょう。
実はこの「モリブデン」様々な場所で使われているのです。
モリブデンとは??
そもそもモリブデンとは何でしょうか。
モリブデンは輝水鉛鉱(きすいえんこう)という鉱石から見つかった元素になります。
原子記号42番目の金属となり、元素記号は「Mo」になります。
人にとって価値がある鉱石からモリブデンが発見されたということですね。
工業の観点から見るとステンレスなどの合金鋼の材料や電子材料として利用されています。
モリブデンの特徴によって適した製品を作るのに利用されることが多いのです。
モリブデンは鉱石から二硫化モリブデン、三酸化モリブデン、フェロモリブデンと
いったものに性質を変え利用されることが多いです。
モリブデンの特徴
まずモリブデンの外観の特徴としては銀白色で非常にきれいな見た目をしています。
性質的な特徴としては大きく分けると3つあります。
1.「融点が高い」
モリブデンの融点は約2600℃になっており、金属の中でも5番目に融点が高い金属です。
融点が高いということは熱膨張率が低く高温の環境下でも安定した性能を発揮します。
2.「加工性に優れている」
モリブデンは非常に硬く、難削材であるのですが
高融点金属(タングステン、タンタル、ニオブ)の中では比較的複雑形状にも加工が可能です。
ただし、レアメタルではない一般的な金属(鉄等)と比較すると加工がしずらいので
高融点金属の中では加工性に優れているということになります。
3.「電気伝導性、熱伝導性が良い」
モリブデンは電気伝導性、熱伝導性が非常に優れています。
電気が流れやすく、熱も伝わりやすいという性質を持っています。
どこにつかわれているの?
さて、そんなモリブデンですが一体どんなところに使われているのでしょうか。
前述したようにモリブデンは融点が高く硬い素材なので鉄鋼材料に添加して使用されたりしています。
添加することでモリブデンの特性を付与することが出来、
建物の強度を増したり、熱に強くすることが出来るので
より頑丈な建物を作る際にはもってこいなのです。
また、自動車部品をはじめ航空機部品や通信機器、電子部品、工具等にも使用されその可能性は広がっています。
例えば鉄にクロムとモリブデンを添加した「クロムモリブデン鋼」というものがあります。
炭素 0.1%~0.5% クロム0.9%~1.2% モリブデン0.15%~0.45%を含有しております。
こちらは鉄素材にクロムやモリブデンの性質(強靭性、耐摩耗性)を付与する為に
混ぜ合わせた合金鋼になるわけですがスパナやレンチなどの工具に使用されていることが多いです。
鉄単体では少し不安なものにモリブデンやクロムを混ぜることで
使用用途に適した材料となるわけです。
更には熱伝導、融点が高い性質から電子管、電気ヒーターや電極、電球に使用されています。
モリブデンから成る二硫化モリブデンはその特徴から酸、アルカリ、有機溶剤に強く、
耐摩擦性も優れており、スプレー、グリースとして機械の潤滑油として、
三酸化モリブデンは石油化学の触媒、フェロモリブデンは鉄鋼用添加剤と
モリブデン鉱石から派生した材料がそれぞれの特性によって幅広く使われているのです。
少し話はそれますが実はこのモリブデン、体内の中にも存在し身体の機能を守ってくれています。
モリブデンは体の代謝や中に入った有害物質を分解する酵素の成分として、肝臓や腎臓に多く存在しているのです。
ただし、ものすごく微量なので間違っても工業製品を食べてはいけませんよ。
高い金属?安い金属?
さて、皆さんが今回の記事で一番気になるところではないでしょうか。
モリブデンの価値、価格についてご説明していきます。
まず、モリブデンは安い金属なのか高い金属なのかというところですが
モリブデンは高い金属と言ってよいと思います。
まずは現時点(2023年/1月)での取引価格を見てみましょう。
モリブデンは1Kgあたり日本円で約6100円となっております。
それでは他の金属と比較して見てみましょう。
一般的な金属である鉄の値段は1Kgあたり50円で取引されています。
10Kgで500円、100Kgで5000円、1000Kgで50000円です。
皆様いかがでしょうか。人によって感じ方はそれぞれですが100Kg鉄くず集めて5000円かと思いますよね・・
我々の身近にある鉄は実は一番安い金属なのです。
1kgあたりでみると鉄は50円、モリブデンは6100円。
100倍以上の差がついています。
以上のことからモリブデンは高価な金属(レアメタル)ということがわかりますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はレアメタルの「モリブデン」についてご説明してきました。
モリブデンの特徴、使用用途などがお分かりいただけたと思います。
あまり聞きなじみがない金属かもしれませんが
意外と工具や電気ヒーターなど身近に使われているのです。
その他にもクロムモリブデン鋼やフェロモリブデンが使用されているものも数多く存在しているので
ただの鉄だと思っていたものも実は高値で売れるかもしれません。
弊社エコマテリアルではモリブデンは勿論、その他のレアメタルの買取りも行っておりますので
疑問や気になることはお気軽にお問い合わせください。