【レアメタル】パラジウムの基礎
こんにちは!株式会社エコマテリアルです。
今回はレアメタル(貴金属)の一種、パラジウムについて説明していきたいと思います。
このコラムに辿り着いた方はもしかしたら知っている内容も含まれるかもしれませんが
復習や確認も兼ねてぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
パラジウムとは
パラジウムとは1802年にイギリスの学者によって発見された貴金属です。
元素記号では「Pd」と表記されます。
パラジウムの発見と同じ年に発見された小惑星パラスにちなんで名づけられたとされています。
小惑星の名前の名前が由来になっていると思うとなんだか神秘的な印象を受けますね。
パラジウムは産出国が限られ、ロシアと南アフリカで全体の8割以上を占めます。
近年の世界全体におけるパラジウムの産出量は年間200トン前後で、
金の産出量が年間3,000トン前後であると言われているのでどれだけ貴重な金属化が分かるかと思います。
パラジウムの埋蔵量が金と比べて圧倒的に少ないことが理由とされています。
見た目の特徴としては真っ白な光沢感をもっていることが挙げられます。色や輝きはプラチナともよく似ています。
パラジウムの特徴
大きく3点あげられます。
・融点が低い金属
パラジウムの融点は1,555℃で、鉄の融点とほぼ同じであるため、貴金属であるにもかかわらず加工しやすい金属として重宝されています。
・水素を吸蔵する
パラジウムは、体積の935倍に相当する水素を吸蔵できる金属です。そのため、水素の貯蔵に役立てられることが期待されています。
・金属アレルギー反応が出る可能性がある
その他の特徴として金属アレルギー反応が出る場合もありますので金属アレルギーの方はご注意下さい。
パラジウムの用途
パラジウムは比較的加工しやすい金属であることから、生活のあらゆる局面で使われる便利な貴金属です。
他の貴金属はジュエリーの素材として多く用いられますが
パラジウムは他の金・銀・プラチナなどと比べるとあまり多くありません。
パラジウムは主に工業分野で高い需要がある貴金属になっています。
パラジウムのうち92.6%が工業用途として用いられているといわれています。
ではどんなところに用いられているのか具体的に見ていきたいと思います。
1自動車
パラジウムが最も多く用いられているものは、自動車の排気ガスに含まれている
有害な化学物質の浄化をサポートする自動車排ガス触媒です。
パラジウムの消費量のうち約80%が自動車排ガス触媒の材料として使われているそうです。
2銀歯用の合金(日本のみ)
虫歯を削った後に詰めたり被せたりする銀歯用の合金「12%金銀パラジウム合金」の材料としても用いられます。
パラジウムは金属アレルギーを引き起こしやすい金属であるため、
多くの国がパラジウムを含まない合金を銀歯にすることを推奨していますが日本では採用されています。
3ジュエリー
パラジウムはプラチナによく似ている上、プラチナよりも硬度が高い金属であるため、
プラチナの強度を高めるための割金に用いられることがあります。
なぜ強度を高めるのかというと純金や純プラチナはそれ単体だと非常に柔らかく、
傷つきやすいというデメリットがあるからです。
金属の硬さの基準となるピッカース硬度で比較すると純金はHv25前後、
純プラチナはHv50前後になりますがパラジウムはHv200にもなります。
パラジウムはホワイトゴールドの材料として用いられたり、
シルバーアクセサリーの割金に用いられたりすることも少なくありません。
なお、パラジウムは傷つきにくいうえに軽いため、近年はパラジウム100%の結婚指輪なども注目を集めています。
4電子部品
電子回路の基本となるコンデンサという電子部品に、パラジウムが使われています。
コンデンサは電気を蓄えたり放出したりするのが特徴で、冷蔵庫・洗濯機・パソコン・スマートフォンなど身近な製品に用いられています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はレアメタル (貴金属) の一つ、パラジウムについて説明してきました。
レアメタル (貴金属) という名前から勝手にあまり身近なところでは使用されていないのかと感じていましたが
生活をしっかり支えている金属の一つであることがわかりました。
エコマテリアルではレアメタル (貴金属) の買取を行っております。
未使用品・使用済みは問いません。
歪みや変形などがある製品でも引取が可能となっております。
回収した貴金属は再生することが可能で、限りある資源を無駄にはしません。
まずはお気軽にお問い合わせください。
今後も様々なレアメタル (貴金属) についてのコラムを更新していきたいと思いますので
是非次回も楽しみにしていてください!