【エコ】バイオマスって何?【SDGs】
こんにちは。
株式会社エコ・マテリアルです。
皆さん、バイオマスってご存知でしょうか?
私が中学生の頃、理科の授業で習った気がしますが、最近まで内容はほとんど覚えていませんでした。
昨今の世界的な環境問題への高い意識を受けて、様々な環境に関するキーワードが注目されていますが、バイオマスも例に漏れません。
そこで、今回はそんなバイオマスについて解説していきます。
バイオマスの定義
そもそも、バイオマスとはどういう意味なのでしょうか?
農林水産省のHPでは、下記のように説明されています。
バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」です。
???
これだけでは何のことだかさっぱりわからないという方は多くいらっしゃると思いますので、もっと簡単に説明しますと
つまるところバイオマスというのは生物から生まれる再利用可能な資源のことを指します。
これはきっと、具体例を用いた方がよりわかりやすいでしょう。
たとえば山の木々を適切な量に管理するために手入れとして木を間引くことを「間伐」と言いますが、
この際に出てくる間伐された木材、これはバイオマスの一種と言えます。
さらに、牛や豚などの家畜から排出される排泄物も資源として肥料や発電などに用いられることもあります。
つまりそうした排泄物もバイオマスなのです。
このように、生物から有機物として得られる再利用可能な資源こそがバイオマスとして定義づけられています。
バイオマスの種類
実は、バイオマスには大きく分けて3つの種類があります。
廃棄物系バイオマス
名前の通り、廃棄物として発生しているバイオマスのことを指します。
よく考えてみると、私たちの周りにはたくさんのいわゆるゴミが溢れています。
たとえば先ほど挙げた家畜の排泄物、ものづくりにおいて発生する種々の廃液、生ごみなどの食品廃棄物、林業における廃材などなど
これらすべて廃棄物系バイオマスに分類されますので、見方を変えればごみではなく資源であると言えるでしょう。
未利用バイオマス
資源として未だ利用されていないバイオマスのことを指します。
たとえば林産資源と言われる林業の際に余ってしまった残材や米や麦の可食部以外、つまりもみ殻や藁(わら)などがこれに該当します。
実家で稲作をおこなっているときに、私にとってもみ殻や稲わらは本当にありふれたものでしたが、
これらもエネルギーになりうる資源というのだから驚きですね。
資源作物
最初から資源としての利用を目的として栽培されている作物のことを指すバイオマスです。
細分化されて主に下の3つに分かれます。
さとうきびやてんさいなどの糖質資源
いもやとうもろこしなどのでんぷん資源
なたねや落花生などの油脂資源
たとえばこうしたものからエネルギーが生まれるとして、石油などのいわゆる化石燃料より得る効率は悪そうですが、
明らかに環境負荷が少ないイメージができますよね。
そのイメージはその通りで、こうしたバイオマスをエネルギーとして活用することで様々なメリットが生まれます。
ただ、勿論懸念されることもありますので、それらを併せて次の項目で説明したいと思います。
バイオマスのメリットとデメリット
上述しましたバイオマスという資源を使ってどんなことができるのか、
これは発電をおこなったり燃料として用いたり、非常にたくさんの使い道があると言ってよいでしょう。
※「バイオマス発電」については非常に大きなテーマなので、また別のコラムにて解説いたします。
化石燃料をできるだけ用いずに、優先的にバイオマスを使用することで得られるメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
二酸化炭素の排出量を削減できる
循環型社会の構築に寄与できる
地産地消エネルギーになる
デメリット
バイオマスは広い地域に点在するため、収集や運搬、管理にコストがかかる
バイオマスの栽培や加工に化石燃料を使ってしまうと、逆に二酸化炭素排出量が増えてしまう可能性がある
いかがだったでしょうか。
SDGsをはじめ、近年いろいろな環境問題が再注目され、2023年も世界中が積極的に改善活動をおこなっている最中と言えるでしょう。
環境問題にまつわるキーワードを「知る」ことも立派な改善活動です。
まずは小さなことから始めていきたいですね。
それではまた次回!