日本は資源大国?知られざる日本の地下資源について解説!
日本の地下資源は、豊富な反面、国民にあまり知られていません。
実は高い評価を受けるこれらの資源は、日本の技術革新と環境意識の高さを物語っています。
この記事では、重要な地下資源として石灰石やヨードを紹介し、日本が世界市場に与える影響と持続可能な利用方法について掘り下げていきます。
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世界有数の埋蔵量を誇る地下資源
日本は技術力の高さで世界的に知られていますが、地下資源においても見逃せないポテンシャルを持っています。
ここでは、日本が自給自足できる地下資源の代表格である石灰石と、世界市場で非常に重要な役割を担うヨードに焦点を当ててみましょう。
石灰石
日本の石灰石は、国内の需要をほぼ100%自給しており、2020年の産出量は約1億3,000万トンに達しました。
そのほとんどが国内で消費され、輸入はほとんど行われていません。
この資源は半分がセメントの原料として、約20%がコンクリート用骨材として使用されます。
また、製鉄所で鉄鉱石から抽出された銑鉄の不純物を除去するための材料としても利用されることが多いです。
さらに、火力発電所の脱硫装置や食品添加物としても使用されるなど、その用途は多岐にわたります。
このように日本の石灰石は、その産出量だけでなく、利用の幅広さでも特筆すべき資源です。
ヨード(ヨウ素)
ヨードは日本が世界でもトップクラスの産出量を誇る資源です。
2020年には約9,000トンが産出され、世界市場の約97%をチリと日本が占めています。
日本国内での埋蔵量は約490万トンと推定され、千葉県がその大部分を占めています。
ヨードはレントゲンの造影剤、消毒液、うがい薬、防カビ剤、液晶パネルの偏光フィルムなど、多岐にわたる用途で利用されている資源です。
また、放射性ヨウ素による甲状腺がんのリスクを軽減するための防御剤としても使用され、東日本大震災時にはその重要性が再認識されました。
このようにヨードは、豊富な産出量と重要な用途で、世界市場において日本が重要な役割を担っている資源です。
都市鉱山において日本はトップクラス
技術革新と環境意識の高まりが、日本を「都市鉱山」の分野で世界トップクラスに押し上げています。
廃棄された電子機器から貴重な金属を回収する技術は、リサイクル産業の新たな潮流を作り出しており、これにより日本は持続可能な資源利用のモデルケースとして世界中から注目されている技術です。
プラチナ
日本におけるプラチナの産出は、年間約1.7トンに及び、世界で7位の位置にあります。
この貴金属は、自動車の排ガス浄化装置や燃料電池など、環境保護技術の進展に不可欠な触媒として広く用いられている重要な存在です。
自動車産業においては、厳しい環境基準をクリアするための技術として重要視されており、その需要は今後も増加することが予想されます。
プラチナのような貴重な資源を効率的に活用することで、日本は持続可能な開発を目指し、環境問題への対応を図っています。
このように、プラチナの産出と利用は、技術進歩だけでなく、地球環境に対する貢献でも重要な役割を担っているのです。
インジウム
日本は、インジウムの産出において世界で3位の地位を誇ります。
この銀白色の金属は、年間約70トンが産出され、世界全体の約1割を占めています。
その理由は、インジウムの物理的特性です。
熱伝導が優れており、融点が低いため、溶けやすく、半導体、液晶パネル、LEDなどのデジタル産業で幅広く利用されています。
この金属は、高度な技術が求められる産業での使用が増え続けているため、その需要は今後も安定して高まると予想されます。
日本がこの分野で持つ影響力は、技術進歩とともにさらに強化されるでしょう。
このように、インジウムの産出と活用は、日本がグローバルなデジタル産業において重要な役割を果たしていることを示しています。
ガリウム
日本におけるガリウムの産出は、世界で6位を占め、年間約10トンが産出されています。
この金属は特異な特性を持ち、人肌の温度で溶けるという珍しい性質があります。
この低融点のため、半導体業界では非常に価値が高いとされている資源です。
とくに、LEDの製造や高性能半導体の素材として不可欠であり、技術の進歩とともにその重要性が増しています。
さらに、将来的には核融合炉の冷却剤としての使用も期待されており、ガリウムは技術革新の一翼を担う重要な資源です。
日本はこの貴重な金属の効率的な採掘と利用を進めており、世界市場においても重要な役割を果たしています。
このように、ガリウムの産出は、日本の高度な技術力と環境に対する貢献を象徴しています。
パラジウム
パラジウムは、日本で年間約7.7トンが産出されており、これにより世界で6位の位置を占めている資源です。
この銀白色の金属は、世界の年間産出量が226トンで、南アフリカ、ロシア、カナダが大部分を供給しています。
パラジウムはその化学的特性から、装飾用、歯科用の素材として利用される一方で、電極や触媒としての用途も広がっています。
とくに、注目されているのは、水素を大量に蓄積できる能力を活かした水素吸蔵合金としての利用です。
これにより、未来の水素社会構築に向けた重要な役割が期待されており、パラジウムは環境技術や新エネルギー領域での利用拡大が見込まれます。
このように、パラジウムの活用は、日本が世界において持続可能な技術進化に寄与する一翼を担っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あまり知られていませんが、日本は地下資源において独自のポジションを築いています。
国内で完全な自給が可能な石灰石から、世界市場に影響を与えるヨード、そして先進的な都市鉱山技術による貴重な金属のリサイクルに至るまで、日本の資源管理は技術革新と環境意識の高さに支えられています。
これらの資源は、産業の持続可能性を高め、環境問題への対応を促進するための基盤となっており、その活用は今後も日本の技術進歩と地球環境への貢献に不可欠です。
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