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Column【レアメタル】ニオブの基礎

【レアメタル】ニオブの基礎

こんにちは!株式会社エコマテリアルです。

今回はレアメタルの一種、ニオブについて説明していきたいと思います。

このコラムに辿り着いた方はもしかしたらご存じの内容もあるかもしれませんが

復習や確認も兼ねてぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

ニオブとは

ニオブは18世紀の初頭、イングランドのチャールズ・ハチェットが鉱物標本の点検をしていたところ、

知らない元素の酸化物が含まれていることが分かりました。それがのちのニオブとなります。

しかし、性質がよく似ているタンタルが発見され、

タンタルとその未知の元素は同じ元素であると考えられるようになりました。

しかし最終的にスイスの化学者ジャン・マリニャックがニオブとタンタルの差異を証明し、

ニオブの精製に成功されたと言われています。

ニオブの語源はギリシャ神話のニオベーとされています。

ニオベーの父はタンタルの語源となったタンタロスであり、

タンタルとニオブが非常に似ているため、その特徴を反映したものとされています。

原子番号41の元素で、元素記号では「Nb」と表記されます。

光沢のある灰色で柔らかく結晶質の延性のある遷移金属で性質はタンタルに似ていますが

比較的安価に手に入るため様々な分野で使用される金属です。

産出量が限られるレアメタルですが、世界全体の年間ニオブ生産量は約67,000トン。

ブラジルのみで世界全体のニオブ生産量の約88%、生産量上位10か国合計で世界全体の約99.9%を占めると言われています。

ニオブの特徴

ニオブの特徴は大きく2点あります。

1点は極低温において超伝導になる事です。

超伝導とは特定の金属を冷やしていくと電気抵抗が急激に0になる現象のことを言います。

さらに、ニオブは常伝導と超伝導の中間層である第2種超伝導体となります。

これはバナジウムとクネチウムと並んで、3つだけしか存在していません。

2点目は加工性に優れている事です。

ニオブは2468℃と高い融点を持ちますが、金属としては柔軟性と展延性があり他の耐熱金属と比べて加工性が良い材料です。

耐食性や冷間加工性高温耐性に優れています。 

ニオブは光沢のある灰色であるのも特徴ですが、室温で長期間空気に曝されると青みがかった色に変化します。

ニオブの用途

次にニオブがどのようなところで使用されているか、用途を見ていきたいと思います。

添加剤

ニオブは添加剤としての需要が最も大きいです。フェオニオブという合金の状態で添加することが多く、

これを炭素鋼 に0.1%もしくはそれ以下の量を添加すると、溶接性や抵抗性が改良されるためこの特徴からラインパルプの材料として用いられます。

宇宙産業

宇宙産業にニオブの合金が使用されています。

この合金は89%ニオブ、10%ハフニウム、1%チタンで構成されています。

これは月への着陸船のメインエンジンや液体燃料ロケットに使用されています。

高度な耐熱性が求められる超合金はニッケル・コバルト・鉄から構成されており、

ジェットエンジン部品、耐熱部品、燃焼設備等に使用されています。

丸棒やワイヤー

ニオブチタンのような合金は、第二種超伝導体としてワイヤーに成形されます。

超伝導電磁石の材料として使用します。こうした超伝導電磁石は、MRI、NMR装置などに使用されています。

リニアモーターカーの超伝導磁石にもニオブ合金として使われる見込みがあります。

医療および宝飾

ニオブおよびニオブの合金は、生理学的に不活性でアレルギーを起こしにくいため、

人工装具や心臓ペースメーカーのような埋め込みデバイスに用いられます。

貨幣

ニオブは記念硬貨において、銀や金などと一緒に貴金属として利用されています。

オーストラリアではユーロ硬貨として使用しており、

以前は硬貨の中央に青、緑、茶、紫、黄など様々な色で10種類の硬貨が入手可能でした。

そのほかにも記念硬貨として用いられています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はレアメタルの一つ、ニオブについて説明してきました。

レアメタルという名前から勝手にあまり身近なところでは

使用されていないのかと感じていましたが

生活をしっかり支えている金属の一つであることがわかりました。

エコマテリアルではレアメタルの買取を行っております。

未使用品・使用済みは問いません。

歪みや変形などがある製品でも引取が可能となっております。

回収した貴金属は再生することが可能で限りある資源を無駄にはしません。

まずはお気軽にお問い合わせください。

今後も様々なレアメタルについてのコラムを更新していきたいと思いますので

是非次回も楽しみにしていてください!