【どう処理される?】家庭ゴミの行く末
皆さん、こんにちは。株式会社エコ・マテリアルです。
今回のコラムは家庭ゴミの行く末についてお話していきます。
普段日常的に出る様々なゴミ、ゴミ捨て場から回収されたあと、
どんな処理がされているのか気になりませんか?
地域ごとに分別方法が違ったり捨てる日が違ったりすることもありますよね。
今回は分別した家庭ゴミの行方についてゴミの種類ごとにお話いたします!
紙くずや料理のあとのゴミなどの燃えるゴミはごみ収集車によって回収されます。
集められたゴミは清掃工場に持ち込まれ、焼却場で燃やして灰にしていきます。
これらの灰は最終処分場に捨てられますが、ただ燃やして捨てるだけではなく
温水プールの水を温めるエネルギーとして利用したり溶かしてコンクリートの材料として使用し道路にすることがあります。
また、地域によっては生ゴミを肥料として再生する施設に運ぶ場合もあり、農業に使われることもあります。
温水プールの近くにゴミ処理場があるのはこういった工夫がなされているのが理由なんですね。
燃えないゴミ
燃えないゴミも同様にゴミ収集車によって回収されます。
燃えないゴミの処理施設に運ばれて包丁や傘などの危険物等を人の手で仕分けます。
ちなみにこの取り除いた包丁や傘は鉄としてリサイクルすることが可能なんです。
包丁や傘以外にも鉄やアルミもリサイクルができるのでゴミの中にあると回収されます。
仕分けが済んだ後は細かく砕かれさらに別の機械を使って素材ごとに分けられます。
ゴミとして出されたものをしっかり仕分けてリサイクルされる工夫がなされているのですね。
・鉄の仕分け
磁石を使って不燃ゴミの中から鉄類を取り出します。
風力選別機によって取り出された雑鉄類も鉄類としてリサイクルされます。
・ガラスや陶器の仕分け
振動と風の力によって、ガラスや陶器を仕分けます。ガラス、陶器は最終処分場で埋立処分となります。
本来ガラスは資源ゴミとしてリサイクルが可能なのですが、
高温で溶かす際に不純物が混ざっていると有害物質が発生する可能性があるため
一般の家庭ゴミから出るガラスは処分することになります。
・アルミの仕分け
磁石と風の力を利用するアルミ選別機で仕分けます。
アルミは本来磁石に吸着したり反発したりすることはありませんが高速回転する強力な磁石であれば反発します。
アルミ選別機はこの反発力を利用して燃えないゴミの中にあるアルミを仕分け、リサイクルされます。
粗大ごみ
指定された日に家の前に出しておくと収集車が引取に来て、粗大ごみの処理施設に運ばれます。
この段階でまだ使える家具や自転車などは地域のリサイクルセンターに引き渡し、再利用できるように修理します。
再利用が難しいものは解体され、磁石により鉄を取り出しアルミやガラスなどを取り除きます。
後は燃えるゴミを分けて焼却場へ運びます。残った燃えないゴミは埋立地で埋立られます。
リサイクルできる粗大ごみ
電気製品のうちテレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機は2001年より電器店に有料で引き取ってもらうことになりました。
上記の4製品は【家電リサイクルプラント】に搬送されます。
・テレビ
液晶テレビから取り外された基盤は専用の処理施設でリサイクルされます。
キャビネットはプラスチック原料としてリサイクルされます。
・冷蔵庫
プラスチック部分とドアパッキンのゴム部分を取り外します。
冷媒回収機で冷媒フロンを回収し、専門処理施設で処理します。
冷媒フロンを回収後、中のモーターを取り外します。
・エアコン
室内機のキャビネットが取り外されてから熱交換器を取り出して冷媒回収機で冷媒フロンを回収します。
その後室外機の部品を取り外します。 エアコンは総重量の80%以上をリサイクルしているそうです。
・洗濯機
コードとモーターを取り外した後基板を取り外します。
リサイクルされる金属がさびてしまうのを防ぐため、機械によって洗濯槽の上部に入っている塩水を抜き、
最後に本体から洗濯槽を取り外して処分されます。
缶
委託業者によって回収された缶はまず磁力を使ってスチール缶を回収します。
アルミ缶はプレス機によってつぶした後、溶解炉に入れ溶かすと再度アルミ缶に加工されます。
スチール缶はアルミ缶と同様に処理された後、スチール缶や車の扉や部品にリサイクルされます。
びん
びんはリターナルびんという飲み物工場で綺麗に洗浄されそのまま再利用されるものと
ワンウェイびんという色別に分別されたあとにカレットと呼ばれるリサイクル原料として使用される2種類に分けられます。
また、青や緑のびんは主に建設資材の材料としてリサイクルされます。
ペットボトル
手作業でラベルなどの不適物を取り除き小さく圧縮され、再生工場に搬送されます。
細かく砕いた後にペットボトルや衣服の原料に加工されます。
プラスチック容器包装ごみ
家庭で分別されたプラスチック容器のごみは市町村で人の手によって異物を取り除きます。
その後リサイクル工場で更に細かく異物の除去が行われ 細かく砕いて溶かし、ペレットという原料になります。
これらは運搬に使われるパレットや駐車場の車止めなどに使用されるほか、
鉄や化学製品をつくる工場で原料として使われます。
古紙類
新聞・雑紙・ダンボール・牛乳パックといった古紙類は集めた後に機械で繊維状にし卵パックやトイレットペーパーなどに加工されます。
まとめ
今回は家庭ゴミの行く末についてお話してきましたがいかがでしたか?
私は一人暮らしをしているのでこれまでたまにゴミを指定の曜日に出しそびれたり、
分別の方法が難しいと感じたりすることがあったのですが
このようにゴミとして捨てられたものも様々な方法でリサイクルされ新たな身近なものに生まれ変わっていると思うと
しっかり意識してゴミ出しをしたいと感じました。
また、手作業での処理が多いと知りました。ものの大きさも大小ありますし異物や不純物を仕分けるのは大変な作業だと思います。
そのようなお仕事をされている方たちのおかげで地球環境が守られているんですね。
それではまた次回のコラムをお楽しみください!