亜鉛とは?用途やスクラップ売却時のポイントを解説
亜鉛はメッキや合金として多く利用され、暮らしを支える重要な金属です。とくに鉄にとっては、防錆性を与える役割として欠かせることのできない存在となっています。
また亜鉛は金属以外にも、医薬品やサプリメント、顔料など幅広い用途に使われています。
こちらの記事では亜鉛の特徴から用途、リサイクルのメリットや亜鉛スクラップ売却時のポイントまで解説します。
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亜鉛の特徴と用途
亜鉛はサビに強い特性を持ち、鉄鋼に防錆性を付与するためにメッキとして用いられることが多い金属です。色は青みがかった銀白色で、常温で腐食しにくく、鉄に対する犠牲防食作用を持っています。
鉄に施した亜鉛メッキがキズついても、中の鉄が溶けるよりも早く亜鉛が溶け、電気化学的に鉄を保護します。サビやすい鉄を守るために、亜鉛は欠かせない存在です。
亜鉛メッキを施した鉄材は、鉄骨や薄い鉄板などの建材、自動車のネジやボルト、グレーチングと呼ばれる側溝のふたなどに使われます。日本では使用されていませんが、ヨーロッパでは壁や屋根、雨どいなどにも用いられています。
また工業や医療において、ゴムの硬化や軟膏薬の原料として利用されています。
おもな亜鉛製品の種類
国内で消費されている亜鉛の多くは鉄鋼業で使用されていますが、そのほかにも幅広い産業で使われています。
以下では、亜鉛のおもな用途について解説します。
丹入(亜鉛ダイカスト)
丹入とは、亜鉛とアルミの合金のこと。見た目はアルミと似ていますが、比重は丹入の方が重たく、約3倍の重量があります。
丹入は、硬度や耐衝撃性が高いことが特徴です。
また加工性が良く、メッキや塗装といったさまざまな表面処理が可能なことから、エンジンのキャブレター、水道管のバルブ、ミニカーなどのおもちゃやベルトのバックルなど幅広い分野で利用されています。
一般的には亜鉛ダイカストと呼ばれることが多く、丹入はスクラップ業界での呼び方です。
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メッキ
亜鉛は防錆性をもつためにメッキとして利用されることが多い金属です。とくに鉄との相性が良く、亜鉛やアルミ、シリコンをメッキしたガルバリウム鋼板は耐久性の高さから雪国で多く採用されています。
亜鉛メッキは溶融亜鉛メッキと電気亜鉛メッキの2種類があり、膜の厚みや成膜に電気を使用するかどうかといった点に違いがあります。
電気亜鉛メッキは膜厚が薄く均一につくことが特徴です。寸法公差の厳しい電子機器のパーツや装飾品に施すことが多くなっています。
一方の溶融亜鉛メッキは、膜に厚みがあり、電気亜鉛メッキに比べて耐食性が高くなっています。そのためガードレールや標識など屋外での使用に向いています。
薬品・乾電池
亜鉛は建材や自動車のパーツ、メッキでの利用が消費量の多くを占めますが、薬品や乾電池にも利用されています。
金属の亜鉛を燃焼させて作る酸化亜鉛は、収れん、消炎作用を持つことから軟膏薬として利用されています。原料となる粉末の亜鉛は軟膏のほか、顔料として塗料や印刷インクとしても活用されています。
また亜鉛は乾電池の材料として、マンガン乾電池では電池の材料を入れる缶として、アルカリ電池ではマイナス極の材料として使われており、近年では蓄電池としての開発が進められています。
亜鉛のリサイクル
亜鉛は金属の中でも比較的安定供給されており、リサイクル率は20~30%程度で推移しています。
以前は亜鉛のリサイクルは難しいとされてきました。しかし現在は、メッキ処理で発生する汚泥や、鉄鋼生産の際に排出されるダストを再利用する技術が確立されています。
以下では、亜鉛をリサイクルするメリットやスクラップ業者で買取可能な亜鉛スクラップの種類、亜鉛スクラップ売却時の注意点を解説します。
亜鉛をリサイクルするメリット
亜鉛のリサイクルは持続可能な社会への取り組みとして重要な要素の一つです。
亜鉛の消費量と供給量はほぼ横ばい状態が続いており、大きな過不足はない状態です。
しかし亜鉛をはじめとした金属の原料である鉱石は有限な資源であり、今後不足することが考えられます。実際、2018~2019年には亜鉛の供給量に不足が起きていた、と国際鉛亜鉛研究会が報告しています。
世界でもっとも消費されている金属は鉄ですが、その弱点であるサビやすさをカバーするには亜鉛が欠かせません。また亜鉛は防食用の塗料や医薬品などにも広く使われています。
亜鉛をリサイクルし供給量を安定させることは、さまざまな産業を守ることにも繋がるのです。
買取可能な亜鉛スクラップの種類
廃棄物として捨ててしまっているスクラップの中には、買取可能なものもあります。
エコ・マテリアルでは、以下のような亜鉛スクラップの買取を行っています。
買取可能な亜鉛スクラップの例
- ●金型
- ●しゃぶり
- ●ダイカストコロ
- ●切削くず
曲がりや歪みといった変形があるものも買取できますので、まずはお問い合わせください。
亜鉛スクラップ売却時の注意点
亜鉛スクラップの売却時は以下の点に留意してください。
- ●まっとまった数量で売る
- ●ほかの金属と分別する
- ●相場を理解する
少量よりも、ある程度まとまった量の方が買取金額の交渉がしやすくなります。また、回収や運搬がしやすい状態であることもポイントです。
亜鉛とそれ以外の金属は可能な限り分別してください。異なる金属をひとつにまとめていたり、異物が付着していたりすると、減額の原因となります。
水道やバルブ弁のハンドルはアルミや真鍮製のものがあり、見た目での判別が難しくなります。やすりで削ったり重量を判別するなど可能な限り分別することで、買取単価が下がることを防ぐことができます。
また価格交渉のためには、相場を知っておくことも必要です。
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【まとめ】亜鉛スクラップの買取ならエコ・マテリアル
亜鉛の特徴と用途まとめ
- ●亜鉛は鉄の防錆性向上に欠かせない金属で、メッキとして利用されることが多い
- ●メッキ以外にも医薬品や顔料など幅広い分野で利用される
亜鉛スクラップ売却時のポイント
- ●まとまった数量で売る
- ●ほかの金属と分別する
- ●相場を理解する
亜鉛は身近な金属のひとつで、私たちの暮らしを支える重要な存在です。リサイクル技術の進歩により再利用が進んでいますが、原料となる鉱石資源は有限であり、廃棄せずに循環させる努力が必要とされています。
エコ・マテリアルでは、亜鉛をはじめとした金属スクラップの買取やリサイクルを行っています。
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