【レアメタル】イリジウムの基礎
こんにちは!株式会社エコマテリアルです。
今回はレアメタルの一種、イリジウムについて説明していきたいと思います。
このコラムに辿り着いた方はもしかしたらご存じの内容もあるかもしれませんが
復習や確認も兼ねてぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
イリジウムとは
元素周期表で原子番号77の元素であり、化学記号Irで表されます。
イリジウムは、プラチナ族元素の一部であり、非常に希少な金属です。
その名前は、ラテン語の「iris(虹)」に由来しています。
イリジウムは非常に硬くて脆い金属であり、高い融点と沸点を持っています。
また、耐食性が非常に高く、酸や塩基に対してもほとんど反応しません。
これらの特性から、イリジウムはさまざまな産業や科学分野で使用されています。
イリジウムは非常に希少な元素であり、地球上の鉱石中にはごく微量しか存在しません。
そのため、最初のイリジウムの供給源は天然のプラチナ鉱石でした。
プラチナ鉱石からのイリジウムの抽出は困難であり、高度な技術とプロセスが必要でした。
イリジウムの歴史
イリジウムは1803年にイギリスの化学者スミスソニアン(Smithson Tennant)によって発見されました。
彼はプラチナ鉱石から新しい金属を単離し、その特徴的な性質を観察しました。
名前の由来は太陽系外で発見されることが知られていた小惑星の意味を持つ「イリス」からきています。
また、イリジウムは彩虹のような多彩な化合物を形成することから名付けられました。
イリジウムの特徴
高い融点と沸点: イリジウムは非常に高い融点(2,447°C)と沸点(4,428°C)を持っています。これは、高温環境での安定性を示しています。
希少性: イリジウムは地球上で非常に希少な元素です。地殻中の存在量は非常に少なく、主にプラチナ鉱石や鉛鉱石などの鉱石から微量が抽出されます。
高い密度: イリジウムは非常に高い密度を持ち、22.56 g/cm³という値を示します。これは、一般的な金属の中でも最も高い密度の一つです。
耐食性: イリジウムは非常に耐食性があり、酸や塩基に対してほとんど反応しません。これにより、化学反応や極端な環境条件下での安定性があります。
非常に硬くて脆い: イリジウムは非常に硬く、モース硬度は6.5~7とされています。しかし同時に脆い性質も持っており、加工や形成には注意が必要です。
高い電気伝導性: イリジウムは金属の中でも高い電気伝導性を持ちます。そのため、電気接触材料や電極材料として使用されることがあります。
物理的な安定性: イリジウムは高温や酸化に対しても物理的に安定しており、変色や劣化が起こりにくい性質を持っています。
イリジウムの用途
通信技術: イリジウムは、非常に高い耐久性を持ち、化学的に不活性な性質を持つため、通信衛星や携帯電話のアンテナに使用されます。
イリジウム衛星通信システムは、地球上のどの場所でも広範囲な通信カバレッジを提供し、
遠隔地や海上などの通信が難しい場所で重要な役割を果たしています。
触媒: イリジウムは触媒としても使用されます。触媒は、化学反応の速度を促進する物質であり、
イリジウム触媒は特に石油精製や化学工業において重要な役割を果たしています。
電気製品: イリジウムは非常に高い融点と耐食性を持ち、電気製品の接点や電気接続部に使用されることがあります。
ジュエリー: イリジウムはプラチナと一緒に使用されることがあり、高級ジュエリーの製造に使用されることがあります。
航空宇宙産業: イリジウムは耐食性と高い融点を持つため、宇宙船やジェットエンジンなどの高温環境で使用される部品に適しています。
文房具:イリジウムはコンパスや万年筆などの文房具にも使われています。
イリジウムの特性は非常に特殊であり、上記のような用途で他の材料では代替が難しい場合があります。
そのため、イリジウムは特定の産業において非常に貴重な要素となっています。
イリジウムの一般的な用途の一部です。
イリジウムは希少な金属であり、その特性を活かしてさまざまな産業や科学分野で重要な役割を果たしています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はレアメタルの一つ、イリジウムについて説明してきました。
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今後も様々なレアメタルについてのコラムを更新していきたいと思いますので
是非次回も楽しみにしていてください!